爆音のイビキを、自分で解消する方法を伝授

～ 重度のイビキ ～

 F.Kさん　（男性　66歳　会社員［自動車産業］　埼玉県入間郡三芳町）

もともと腰痛治療で通っていたF.Kさんが、ご自身の悩みである「イビキ」の話をしたのは、院内の「花粉症」の掲示板を見たことがきっかけでした。

・・・お知らせ・・・
花粉による喉、鼻、目の諸症状は、 克服できます。
お困りの方はご相談ください。
佐々木骨盤調整院

「先生、骨盤調整で花粉症がよくなるなら、イビキもなんとかなりませんか？　私のイビキは相当ひどくて、勤め先の社員旅行でも、朝起きるとみんな部屋から逃げ出してしまっていて、私だけしか残っていないということが、ここ何年も続いているんです。」
奥さんも、「本当に凄いんです。ガァーガァーという、騒々しい工場の機械がきしむような音で、私達はその騒音の中で寝ているんです。」

話を聞いて、つい笑ってしまった私ですが、F.Kさんのご家族も、他の患者さんも固唾を呑んで見ていることに気づきました。
なにしろイビキが、薬や注射、手術などで解消したという話は聞いたことがないですし、あったとしても、鼻孔や喉の掃除をするという補助的な処置ぐらいで、根本から治したという事例は誰も知らないのですから。

花粉症もイビキも根本のメカニズムは同じです。
栄養と酸素を運ぶ血液が、喉や鼻の粘膜や筋肉に充分に供給されていないことが原因です。どちらも呼吸する鼻や喉にいきわたる血液の循環が悪い為に、必要な栄養が運ばれてこない、そうすると炭酸ガスや老廃物の回収もスムーズにいかない、それが新陳代謝の弱体化につながっているのです。
それでも昼間起きている間は、それぞれの呼吸の通り道は、一定の張りのある気道となっていますが、眠りに入ると気道への血液循環が悪くなり、そのことで気道上のもろもろにたるみが生じて気道を狭くします。
空気はそんなたるみのところを通るので、共鳴します。それがイビキなのです。 花粉症も、イビキも血液循環の不順による器官の劣化が原因と言えましょう。

このようなことは、私共のいわば十八番であって、出番ではないでしょうか。
血液循環を旺盛にする為に、骨格の歪みを正し、新鮮な血液がふんだんに供給されれば、花粉症やイビキといった（現代医学ではいまひとつ判然とした処置法を示さない）症状が、さしたることもなく解消される・・・。

私は、一連の骨盤調整の施術に加えて、藤田さんにできる「口内押圧法」を教えました。
それはご自身の指で口の中の「ノドチンコ」と言われているところを中心に、その周辺を隈なく押圧するものです。
すると、そこに新しい血が流れていき、２，３分後には、口の中、喉、鼻、眼もすっきり爽やかになります。 多少ゲブッとしますが、我慢して指でギューッと押して、パッと放す。そしてまた、次の場所に移って押す。だいたい一箇所数秒ぐらい。
これをやりますと、鼻汁や涙は出ますが、押した後にうがいすると、爽快になります。朝、昼、晩と３回やると、食事も本当においしくいただけるようになります。
実は、私自身、これを始めてから２５年間、風邪を引いたことがありません。鼻水が出るくらいのことはありますが、すかさず口の中を押しますと、すぐに鼻水はおさまってしまいます。

普通、こうした押圧法は治療師自身が患者さんに施術してあげるものですし、そのほうが簡単で、治療師として株も上がるのでしょうが、私は患者さん自身が前向きになって、「治そう」と努力するというのが大事だと思っているので、患者さんにできることは、指導してあげようと考えています。

F.Kさんにもうひとつ、お教えしたのが、指圧球を使っての背中の指圧です。
これは、ゴルフボールとストッキングを活用した手作りのものです。
それを背筋に沿い、各所に３分近くあてていきます。３分以上あてて欲しいところが、一箇所あります。
首の骨のすぐ下、肩甲骨と肩甲骨の間の上の方で、胸椎一、二、三番になるところです。ここには５分くらいは当てていただきたいのです。 この場所は、呼吸の気管支を支配し、その働きを活発にさせる神経の出発点だからです。

私は、親指の先を当てて少し力をいれ、F.Kさんに「わかりますか、ここですよ」と念を押して、指圧したのでした。
そして３分ほど押して聞くと、F.Kさんは「鼻がツンと通って、すっうとしてきて、息もすごく楽にできます」と嬉しげに言われました。 ぜひ、これを毎日やっていただくようお話しました。

それから１ヵ月後に、肩痛で定期的に通っている娘さんに、お父さんのイビキの具合を尋ねましたら、「だいぶ音が小さくなりました」といっていました。
さらに１ヵ月後には、娘さんと奥さん（腰痛）で来院されましたので聞きますと、「半月ほど前から、イビキが聞こえなくなりました。それに顔色もすっかりよくなって、いきいきとしてきました。」とニコニコしながら報告してくれました。

どうやら、F.Kさん宅の「騒音被害」は解消されたようでした。
お二人の話では、F.Kさんは、毎日、指圧球での指圧と、寝る前の口内押圧法は欠かさずやっているそうです。そうした前向きな努力こそが、なによりも治療効果に大きく作用するものです。

まさに、『継続は力なり』ですね。